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災害時のトレーラーハウスの活用について

熊本地震においてトレーラーハウスの活用が、多方面において試みられております。
過去の東日本大震災の際には、被災地域と被災者の方が多かったことで、協会ではボランティアの皆様の待機所に、消防団に、現地臨時食堂に、診療所に無償で提供させて頂きました。
又、仮設住宅の代用としてトレーラーハウスを活用される方も増え、協会では国の被災者再建支援制度の中で、全壊、大規模半壊の皆様が家を建てられる際の加算支援金の対象に、トレーラーハウスも含まれるよう、内閣府にお願いし、適用に含まれるようになりました。
ところが、被災地に大挙してトレーラーハウス業者が押しかけ、違法に設置することで何度も問題が起き、一次加算支援金の適用もストップしてしまいました。
そこで、通常住宅建設の際は、契約書、代金を支払ったことを証明する書類で加算支援金が支給されるところ、トレーラーハウスの場合は設置後の写真、水道、電気の領収書の添付で申請、加算支援金の再適用までこぎつけました。
しかし、被災地支援の名のもと、またしてもトレーラーハウスの違法運搬、違法設置が相次ぎました。
決定的だったのは、女川町の復興ホテルに、50台近いトレーラーハウスを利用したことです。

トレーラーハウスが建築物に該当しない条件

  1. 法的な自動車であること。
  2. 期間限定の使用であること。
  3. ライフラインとの着脱が工具を使用しない方式であること。
  4. 随時かつ任意に移動できる状態で設置すること。

上記条件のいくつかが満たされていないことと、事前に宮城県の土木事務所の該当部署に何の相談もなかったことから、オープン前に立入検査が入り「これはトレーラーハウスではなく、現状では違反建築物である」と指摘され、被災地復興の特例として仮設建築物として2年毎に更新を行う、ことで営業を続けることが出来るようになりました。

但し、この事件に対する余波は大きく、本年4月宮城県と、県内特定行政庁全ての自治体で、「トレーラーハウスはどんな条件であろうと全て建築物として取り扱う」との通知が出されてしまいました。
東日本大震災で、あれだけトレーラーハウスが役立った宮城県でさえ、一部の違法業者の身勝手さがあまりにもひどく、トレーラーハウスの将来を潰してしまいました。

PDF宮城県内建築行政からの通達

この度の熊本地震の現場でも、今まさに同じようなことが起ころうとしております。

協会では現地対策本部の要請でトレーラーハウス3台を無償貸与しておりますが、現在のところ全く使用されておりません。
同時に別の団体が有償で被災地に貸与しており、被災者の助けになっているようです。
有償、無償は別にして、トレーラーハウスが被災者の皆様の役に立っていることは大変喜ばしいことです。
但し、この団体のホームページに以下の内容が記載されております。

※大型トレーラーハウス(3.38m未満-2.5m幅以上)の高速道路の通行許可
※基準緩和認定「即日交付」
※特殊車両通行許可「不要」
※建築基準に準拠

基準緩和の認定の即日交付、と記載されておりますが、関東運輸局に確認したところ、
「震災に際し、今まで1ヶ月半かかっていた手続きを数日から1週間に短縮しましたが、当日交付されることはありません。」との回答でした。
又「特殊車両通行許可については経路について各道路管理者の回答なしで発行します」との事で基準緩和の認定と同時に特殊車両通行許可も出るようになっています。
ですので、特殊車両通行許可不要も間違いです。

又、大型トレーラーハウスの高速道路の通行許可と記載されておりますが、元々NEXCOでは車幅3mを超えたものは走行できません。
特別な許可を頂けば規制緩和もありえると思いますが、そもそも大型パークトレーラーのブレーキは日本の基準を満たしておりません。
日本のブレーキの基準を満たしていない車両は制限速度25km/h以下に制限されており、このような車両の規制緩和は安全上の理由から不可能になります。
結論から言うと、制限速度が25km/h以下の車両はどのような緩和制度があっても高速道路の通行は不可能になります。
結果として、この団体のホームページに記載されているものは、法律に照らしあわせても間違いである、と断定せざるを得ません。

この団体の加盟会社は東日本大震災時にも書類送検された前科があります。

PDF東日本大震災時違法トレーラーハウス書類送検記事

トレーラーハウスは法律を守って使用すれば、災害時、イベント、レジャーに非常に役に立つものです。
トレーラーハウスを利用される皆様は、是非とも法律を遵守してのご利用をお願い致します。
法律を遵守して頂くことがトレーラーハウスの将来に繋がります。
是非とも皆様のご理解ご協力をお願い致します。

トレーラーハウスとは




日本トレーラーハウス協会の意義

トレーラーハウスを産業にしていくために、全ての法律を遵守しながら建築物として対応できない部分を補い、皆様の便利、安心、安全に貢献していくことを目的に活動している団体です。


トレーラーハウスとは
 (1)法的な自動車であること。
 (2)法的な自動車であることから、期間限定の使用に限ります。
 (3) ライフラインとの接続が工具を使用しない着脱方式であること。
 (4)随時かつ任意に移動できるよう、設置場所から公道に至る通路が確保されていること。


トレーラー(自動車)ハウス(建物)を利用する際は、道路運送車両法と建築基準法に沿って運搬、設置しなければなりません。
設置場所が決まりましたら、まずは設置場所を所管する建築行政、もしくは日本トレーラーハウス協会にご相談下さい。

無断で設置した場合、違法建築物の対象になる場合がございます。
トレーラーハウスの文化をなくさないためにも、法律を守りましょう。