東日本大震災から9年を迎えて

東日本大震災の発生から今年で9年になります。

震災後の4月に石巻から南三陸町に入った時の光景は決して忘れません。
すぐに協会加盟会社に相談し、加盟会社の協力を得て何台ものトレーラーハウスが現地に向かいました。

日本医師会の依頼で、被災された病院の仮設診療所として提供させて頂いたり、福島の施設の仮事務所として提供させて頂いたり、又協会加盟会社の1社は持っているトレーラーハウスを全て自分で運び、消防団の方々と1年ほど一緒に寝起きした復興支援された社長さんも居られました。

震災後すぐに内閣府に掛け合い、被災者住宅として初めてトレーラーハウスが入札に参加することが認められました。
被災者生活再建支援制度の中での全壊、大規模半壊の住宅再建に給付される加算支援金の対象にトレーラーハウスも加えて頂き、何十台ものトレーラーハウスが被災者の皆様の役に立つことができました。

東日本大震災から1年以上経ったころ、様々なトレーラーハウス業者が現地に入り込み、それに伴い違法な設置が余りにも目立つようになり、震災から4年後、宮城県では「トレーラーハウスを設置する時は、建築確認申請の必要な建築物として取り扱う」と決められてしまいました。又、被災者再建支援制度の加算支援金の対象からも、熊本地震では外れてしまいました。

東日本大震災をきっかけに、平成24年12月「トレーラ・ハウスの運行に関わる制度改正」が施行され、それに伴い日本建築行政会議「車両を利用した工作物」の内容も改訂されました。
運輸行政では道路運送車両法、建築行政では建築基準法、両方の法律を遵守しながら、法律を守らない違法業者を駆逐し、トレーラーハウスの未来を作っていきたいと思います。